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《 2019.3.22 》
= 未来投資会議 =

介護予防の通いの場、拡充した自治体は交付金増 インセンティブ強化 政府


《 20日の未来投資会議(画像出典:首相官邸HP)》

政府が20日に未来投資会議を開催した。今回は健康寿命の延伸がテーマだ。

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安倍晋三首相は席上、介護予防の推進を保険者に促すインセンティブを抜本的に強化する方針を表明。根本匠厚生労働相や世耕弘成経済産業相らに対し、今年夏にまとめる成長戦略の実行計画に盛り込む具体策を固めるよう指示した。
 
首相官邸:3月20日未来投資会議
 
政府が念頭に置いているのは、高齢者が集まって簡単な体操などを行う“通いの場”の大幅な増設だ。根本厚労相はこの日、介護予防の取り組み状況などに応じて自治体ごとに多寡を変える「インセンティブ交付金」について、配分基準に一段とメリハリをつけると説明。“通いの場”の拡充を重点的に評価していく考えを打ち出した。
 
未来投資会議 根本厚労省提出資料
 
「インセンティブ交付金」は今年度からスタートした新たな制度。介護予防の活動に住民が積極的に参加できるよう手を打っているか? 地域ケア会議で個別事例を検討して実際に対策を講じているか? こうした指標に基づいて個々の自治体を採点し、努力しているところにより大きな恩恵を与える仕組みだ。
 

「交付額増加を」との声も

 

厚労省はすでに、この「インセンティブ交付金」の見直しに向けた協議を始めている。
 
20日に開いた審議会(社会保障審議会・介護保険部会)では今後の論点として明示。その機能を強化するために有効な手立てを、これから年末にかけて立案していく意向を示した。このプロセスで重視する視点として、「“通いの場”を大幅に拡充するなど地域づくりの推進」をあげている。

《 社保審・介護保険部会 20日 》

「インセンティブ交付金」には今も、住民がどれだけ“通いの場”に参加しているかをみる指標が組み込まれているが、その優先度を上げたり評価軸を増やしたりすることを想定している。審議会では自治体の関係者から、「現状ではそれほどインセンティブが大きくない。頑張ったところがしっかりと報われるように交付額を増やして欲しい」といった声があがった。
 

 “通いの場”で新たな有識者会議

 

政府が今後の介護予防の中核装置と位置づける“通いの場”。市町村が総合事業の枠組みで開催しているもので、内容は簡単な体操や健康教室、趣味活動、お茶会などが一般的だ。「参加すること、体操することで、元気になる。集まることで、地域がつながる」。厚労省が捻り出したコピーだ。
 
その運用の改善も今後の1つの焦点となる。厚労省は4月にも新たな有識者会議を立ち上げる予定。例えば、専門職の関与を強めて介護予防の効果を高めることなどを俎上に載せる。この議論の行方が2021年度以降の通所介護の改革にもつながる、との見方をする人も少なくない。