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《 2019.2.27 》

利用者のセクハラ・パワハラから介護職員を守ろう! NCCUと42社が集団協定


《 左:ケア21・依田社長 右:NCCU・久保会長 26日 》

「職員が泣き寝入りをしているケースもある。本当にそれでいいのか?」。26日の会見ではそんな問題提起がなされた。

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利用者や家族による悪質なセクハラ・パワハラから介護職員を守るため、労働組合「UAゼンセン日本介護クラフトユニオン(NCCU)」と介護事業者が集団協定を結んだ。ケア21やSOMPOケア、麻生介護サービスなど42社が参加している。
 
集団協定書にはハラスメントを防ぐために実施する対策を書き込んだ。新規の契約を行う際に、職員へのハラスメントに関する禁止事項やハラスメントがあった場合の法人としての対処方針を、利用者・家族に説明するとしている。社内に職員用の相談窓口を設けることに加え、そこに相談・通報した人が不利益を被ることのないようにすることも盛り込んだ。
 

 隙を作る方が悪い…?

 

体を触られる、性的な要求をされる、大声で怒鳴られる、人格を否定する物言いをされる…。認知症などでどうしてもやむを得ない場合もあるが、そうではない悪質なハラスメントを経験した介護職員は少なくない。
 
NCCUの調査結果(*)によると、「ハラスメントを受けたことがある」と回答したのは74.2%。被害を受けた職員の約8割が上司や同僚に相談していたが、そのうち約半数が「状況は変わらなかった」と答えていた。「うまくあしらうのがプロ、という風潮がある」「隙を作る方が悪いと言われた」「上司は利用者が大事で親身に聞いてもらえない」といった声が目立っている。
 
* 調査は昨年の4月から5月にかけて行われたもの。NCCUの組合員が対象で、訪問介護や通所介護、特別養護老人ホームなどで働く2411人の答えを集計した。
 
【調査結果の記事】

 

介護職員は見下されてる? 利用者からのセクハラ・パワハラ、74%が経験
 

「気持ちよく働ける職場を」

 

NCCUの久保芳信会長は26日の会見で、「介護人材の人手不足は深刻。職員の尊厳を守り、皆が気持ちよく働ける職場を作らないといけない」と強調。集団協定の代表幹事を務めるケア21の依田平社長は、「職員の人権をしっかり守っていくことがご利用者を守っていくことにつながる。協定書の施策を着実に実行していきたい」と述べた。今回の協定書には、被害を受けた職員の心のケアに努めること、管理者の意識改革を進めることなども盛り込まれている。