Data

《 2019.1.11 》

介護事業者の倒産、昨年は106件 人手不足や競争の激化で高止まり


東京商工リサーチは11日、昨年の介護サービス事業者の倒産が106件にのぼったと明らかにした。

広告

100件を超えるのは3年連続。7年ぶりに前年(111件)を下回ったが、依然として高い水準にとどまっている。

深刻な人手不足や競争の激化が背景にある。今年度の介護報酬のプラス改定(全体で0.54%)は相応のインパクトがあったが、倒産の動向にどこまで影響を与えたかは判然としない。東京商工リサーチはレポートの中で、「倒産件数は高止まりの状況。淘汰の動きが加速している」と分析。人件費の上昇に歯止めがかからず、経営環境がさらに厳しくなっていく可能性も指摘した。
 
2018年「老人福祉・介護事業」倒産状況
 
昨年度の倒産を業種ごとにみると、「訪問介護」と「通所介護・短期入所介護」の2つで8割超を占めている。「訪問介護」が45件、「通所介護・短期入所介護」が41件だった。いずれも大半は規模の小さな事業者となっている。
 
つぶれる前に撤退するところも多いとみられる。例えば訪問介護。厚生労働省の「介護給付費等実態統計」によると、直近の昨年6月の請求事業所数は3万3143件。1年前の2017年6月と比べて175件少ない。地域密着型を含む通所介護も同じ期間に96件減少。事業所数が右肩上がりに増えていく時代もあったが、もはや過去の話となっている。
 

 有料老人ホームの倒産、2.3倍増

 

昨年の106件の倒産のうち有料老人ホームは14件だった。前年の2.3倍と増加が目立っている。東京商工リサーチは、「競争激化で入所者の確保に苦慮する事業者の破綻が目立った」と説明。「経営基盤の脆弱な事業者を中心に『ふるいわけ』が進んでいる」としている。